世界各国でステーブルコインの普及が進む中、日本では2022年に資金決済法が改正・公布され、2023年6月にいち早くステーブルコインの規制枠組みが施行されました。
金融庁がステーブルコインをどう扱うか検討し始めたのは、2021年ごろからです。当初は、本人確認が取れていないウォレットへの移転を技術的に防止するような、かなり厳格な管理も検討されていました。
しかし、業界団体、有識者、自民党Web3PTの提言などを踏まえ、すべてを一律に管理するのではなく、リスクに応じて柔軟に対応する「リスクベースアプローチ」へと方針が移っていきました。
改正後のルール
改正資金決済法では、ステーブルコインを発行できる事業者が、銀行、資金移動業者、信託会社などに限定されました。また、ステーブルコインの売買や交換を業として行う事業者は、「電子決済手段等取引業者」として金融庁への登録が必要です。
利用者保護のため、発行されたステーブルコインの裏付け資産は発行者の財産とは分けて管理することも求められます。万が一、発行体が破綻しても、利用者の資産を守るための仕組みです。
事業者に求められる対応
事務ガイドラインでは、アンホステッドウォレットへの移転や償還を必要に応じて停止できる体制、そしてアンホステッドウォレットに関する情報収集が求められています。
これらは、マネーロンダリングや犯罪利用を防ぎながら、ステーブルコインを金融インフラとして利用していくための重要な要件です。
ルールの背景
日本の規制には、Mt.Gox事件やCoincheck事件のような過去の教訓と、FATFなど国際的なマネーロンダリング対策の要請があります。
日本のステーブルコイン規制は、イノベーションを止めずに利用者と金融システムを守るための枠組みです。同時に、オープン性と責任ある管理を両立するインフラ設計の必要性も示しています。




